
執筆者
K.C.
市街地にある橋の交通動態調査

はじめまして、初投稿となります。
私は道路の交通実態調査のお仕事で、動画撮影および撮影した動画からの交通量調査の解析・集計作業を担当しております。
今回は、ある場所で実施した歩行者・自転車の交通量調査のエピソードをご紹介します。
工事前の周辺調査
ある橋で工事が始まることになり、事前調査のご依頼をいただきました。
「歩行者や自転車が、どの方向から来て橋を通り、どこへ向かって抜けていくのか?」という動線や通行量を、朝7時から夜10時(15時間)まで、15分ごとに細かくカウント・集計していくのが今回のミッションです。
調査課題
一つ大きな課題がありました。
今回の現場は橋が長く、カメラ1台では「入り口(入場)」か「出口(退場)」のどちらか片方しか画面に捉えられません。
橋の両側だけでなく橋の道中にもカメラを設置し、時間を同期した映像をつなげれば動線を追えます。
しかしながら、
既存の手法の実だと橋の道中に設置した分カメラ保守や解析の手間が増えてしまいます。
課題に対する解決案

案1:両側だけにカメラを設置
目的は「どこから橋を通り、どこにむかって抜けていくのか?」であり、道中は捉える必要がありません。
そのため、橋の両側にそれぞれ1台ずつ、カメラを設置することにしました。
しかし、
途中で映像が途切れていると、一般的なAIトラッキングだけや弊社既存システムの活用では同一人物として追跡することが難しい現場です。
案2:ルールを設定し、独自システムでマッチング
動線の特定を、弊社システムの複合(独自技術)によるチェックで行うことにしました。
ルール01:
あらかじめ「この画角・方向で検出された人は橋を通った」とルール化
ルール02:
橋を通過する方向に絞り、両端のカメラ映像を照合
ルール03:
近い時間帯で、服装や見た目が似ている人をシステムで特定
ルール04:
最終確認(補完)として人の目でのチェック実施
こうして橋を渡った人の動線を特定し、無事ミッションを終えることができました。
調査総括
今回は交通量が比較的少なかったので、独自技術の組合せによる新しいシステムの導入と人の手による補完による特定作業で完結することができました。
ただし、
これが「1時間あたり数百人」の交通量ともなると、補完として人の目による照合を実施することは途方もない時間がかかってしまいます。
従って、今後は「AIによる類似率計算(見た目や時間差からの自動マッチング)」を取り入れたり、独自技術のシステムの統合や精度向上を実施していくことで映像解析や分析の作業をさらに効率化していくことが私とチームのこれからの挑戦です。
最後に
今回ご紹介したような交通実態の把握・調査に関連して、弊社では「T-DACS」という交通実態調査のサービスを提供しております。
主に神奈川県をはじめ、多くの実績がございます。
交差点での交通量や人の流れなど、現地の状況を把握したい場合には、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。
◆実績・実施例
https://service.colorchips.co.jp/case-study/t-dacs
T-DACS:交通動態調査サービス

AIを活用した交通動態調査テクノロジー
T-DACS:Traffic Dynamics Analysis and Certification System
ここで今回のブログ内容である交通動態調査(T-DACS)サービスについて説明させて頂きます。
通学路の危険箇所調査や渋滞原因の特定、バス本数増加に向けた旅客流動の把握など、地域の課題解決に必要な実態調査が、費用や時間の制約で進まないとお悩みの方へ。
T-DACSは迅速かつ効率的な調査を通じて、課題解決をお手伝いします。
https://service.colorchips.co.jp/research-and-development/t-dacs
サービスの特徴
◆本格的な機材・スキル不要
交通事象が映っていれば解析が可能なため、高額な特殊機材は不要。
スマートフォンでの撮影でも対応できます。
必要に応じて撮影レクチャーを提供し、撮影が難しい場合は代行も承ります。スムーズな制作進行でストレスなくご利用いただけます。
◆ワンストップ対応
丁寧なヒアリングを通じて状況を分析し、最適な調査方法をご提案します。
さらに、調査レポートの提出だけでなく、事象の改善に向けた具体的な提案まで、一貫して自社で対応いたします。
◆最小限の人員で調査可能
AI技術を活用した解析により、最小限の人員で対応可能となり、人件費を大幅に削減できます。
さらに、データ抽出をAIが自動化することで、解析時間を大幅に短縮できます。
関連技術のご紹介
◆画像識別・解析
T-DACSでは計測対象に対して個別IDを振ることで対象エリア内の行動を追跡しています。
目視では時間がかかり、誤計測が発生しやすい作業も、T-DACSなら迅速かつ正確に結果を導き出せます。
本来、多数の人員を導入して長期間にわたり行われていた調査も、AIを活用することでより成果にスピーディに遂行することができます。
◆一般的なAIによる調査システムとの検出精度の違い
正しいデータを取得するためには、測定対象を見失わないことが重要です。
一般的なAIでは、対象物が一時的に映像から消失したり、形状が変化すると別の検出物とみなしてしまい、誤認識を引き起こす可能性があります。
T-DACSでは独自のシステムにてこれらの弱点を補正し、正しいデータを取得します。
◆計測可能な内容
映像から検出できる自動車・自転車・歩行者・道路・信号などのデータを利用して、様々な角度から交通動態の調査を行えます。
また、それらのデータをクロス解析することで、様々な状況下での調査に応用できます。













